---  Crate Engine Project 3  ---

 2004.10.08 排気系の検討

  金沢代表との電話での打合せで、排気系の概要が固まってきた。
  ヘッダーズは前出のIMSA用 2-1/8パイプを使用する。

このヘッダーズであれば、サイド出しでもパワー優先と言える。
また、同じ径のパイプを使用した一般的な後方排気用のパイプと比較しても
グランド・クリアランスが稼げる。
そして、一旦サイドに出されたパイプは、後輪手前でオーバル形パイプに変更され、
再びフロアの下に潜り込ませて、本来スペア・タイヤのある位置にサイレンサを作成する。
最終的に排気口は、ナンバープレート下から出る予定だ。
オーバル・パイプを使用する理由は、断面積の増加とグランド・クリアランスの確保だ。

これが、熱とグランド・クリアランスと排気音の問題を一気にクリアする唯一の方法なのだ。



2004.10.09 クロスメンバー他

恐らく、ダグナッシュ装着時の改造痕なのだろう。
クロスメンバーの右側にガスでカットされた痕がありました。

どうやら、ミッションが接触するために、カットしたようです。
原因はおそらく、ミッション・マウントの改造精度の問題です。
穴あけの位置が、2〜3mmずれてます。

これにより、ミッションがわずかに右に振れ、クロスメンバーに接触していたようです。
この際、今後の作業の為にも、クロスメンバーは切り落とし、新たに脱着式に改造する事にします。

もちろん、ミッション・マウントも作り直しです。


フェンダー内側に装着するのは、水冷オイルクーラー。
複雑な形状のヘッダーズをかわす為に、縦型のブラケットを作成した。
いよいよ水冷+油冷のシステムが実現する。




2004.10.10 WEST訪問

WESTを訪問し、稲村工場長と打ち合わせ。
今回の作業関連だけではなく、ブレーキ関係の取り付け精度、サイド・ブレーキの問題、
ホイール・ナットの形状、ハブ・ベアリングの問題など、厳しくチェックが入っていた。


1989年。当時東京に住んでいた私は初めてのコルベットを手に入れる為に、WESTを訪問した。
多くのショップを回っていた私の率直な印象は「日本一!」だった。
その時は縁が無く東京の他店で購入したが、やはりここに帰ってくることになった。
「WESTの金沢氏の仕事が見たい。」
このプロジェクトを通じて、長年の夢が実現するのだ。


WESTでのスナップ



2004.10.13 水冷オイルクーラーの固定

水冷オイルクーラーとは、バケツの水に浸かった普通のオイルクーラーと思えば間違いない。
冷却水はヒーターホースから頂く事になる。
装着は、スペースとの戦いだった。
今回の水冷オイルクーラーは、NASCAR用のもので、NAで316km/hを記録したWEST5号車にも装着されている。

こちらは完全なレースカーなので、オイルクーラーは助手席にマウントされている。

私のC3は公道用なので、助手席のスペースは確保したい。
小型のものを装着すれば楽なのだが、over9リッターエンジンの発熱量は侮れない。
スペースの確保がかなり難しい作業であったが、右フェンダー内部のフレームにしっかりと固定された。

冷却水の配管をする為には、さらにインナーフェンダーの加工が必要になるのだ。


2004.10.15 クロスメンバーCUT OUT

金沢代表との電話での打合せで、クロスメンバーはステンレス製の角パイプに決定した。
これでもう、一般的なヘッダーズは選択できない。
ZZ572を積む以外の選択肢はなくなった。
There's no turning back now!
早速、古いクロスメンバーが切り落とされた。


ところで、ダグナッシュだと思っていたミッションは、リッチモンドだった。

うれしい誤算。


2004.10.16 WEST訪問

細かい打ち合わせのため、WESTを訪問した。
今回使用する、大型アルミ・ラジエターは1000馬力対応と言われるものだ。

こいつは冷えそうだ。

’69のクロスメンバー(左)と'81のクロスメンバー(右)を比較する。

Big Blockエンジンを搭載していた時代の'69はパイプの肉厚もあり、太いのがわかる。
C3と一言で言っても、いろいろある。

クロスメンバーが完成したならば、エンジンのフィッティング作業にとりかかる。
出番を待つZZ572。

慣らし運転中は、IMSA用のサイドマフラーを仮付けして、爆音を轟かせて走ることになるかもしれない。

これまで苦労を共にした427は、新しいオーナーを待つ。

マニホールドはTokerU、キャブはHolleyに戻して売却予定だ。

リフトの上は、美しいボディ形状のWEST製C5。
マフラーまでが美しい。



2004.10.22 ステンレス製クロスメンバー

クロスメンバーが出来上がった。
ステンレスを加工した苦労がうかがえる。




2004.10.24 エンジンルームの塗装

すぐにエンジンを装着したい所だが、こんなときでなければできない作業が残っていた。
エンジンルームの塗装だ。

お鼻の高いZZ572ちゃんには、リフォーム済みのお部屋をご用意しましたぜ。





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